短編

7月22日

□7月22日木曜日。天気は晴れ。3回目のアラームで目を覚ました。 既に外は全力の朝で、 その光はカーテンの間を縫って 部屋の無機質なデスクを照らしていた。早々と支度を済ませ、 いつもの葛西駅からいつもの東西線に乗る。平日は背広どもでごった返す車内も…

たゆたう

□ 自分は静止が嫌いだ。 幼いことから落ち着きがなく、通知表に「もっと授業に集中しよう!」と書かれることは、夏休みが迫った7月末、朝顔の鉢と自分でも信じられない量の教科書を抱えて蝉の合唱の下を家路を急ぐと同じくらい、ありふれて日常的な光景だっ…